Phantom Blade Zero のボス・強敵考察 — デモで公開された敵の設計を読み解く
ボス攻略, 敵考察, アクションRPG, 武侠, ゲームプレイデモ, 難易度
注意: この記事は公式発表・State of Play(2026年6月)・ゲームプレイデモの公開情報をベースにしています。発売後(2026年10月29日以降)に内容を更新予定です。未公開の仕様については「現時点では未公開」と明記しています。
Phantom Blade Zero(S-GAME開発、PS5/PC向け)はそのビジュアルの派手さが先行して語られがちですが、デモを通じて公開されたボス設計を見ると、「視覚的な演出」と「戦闘の読み合い」を明確に切り分けた設計思想が見えてきます。S-PARTY 2025やGamescom 2025の体験版、さらに2026年6月のState of Playで公開された映像を元に、登場が確認されている強敵たちを整理します。
確認されているボス一覧
| ボス名(日本語) | 英語表記 | ステージ | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| 万鈞(大槌の万鈞) | Wan Jun "Coppermaul" | 七星剣陣ステージ | 前半ボス/ミニボス扱い |
| 紅の女剣士(紅幽霊) | Red Wraith | 同ステージ | 中盤ボス・後半で再登場 |
| 七星剣陣・大師兄 | Chief Disciple of the Seven Stars | 同ステージ終盤 | メインボス第1形態 |
| 絶望の剣意・大師兄 | Chief Disciple's Fallen Hope | 同ステージ終盤 | メインボス第2形態 |
デモで体験可能なステージは「七星剣陣」と呼ばれるエリアで構成されており、上記4体の流れが一連のシナリオを形成しています。
万鈞「大槌の万鈞」— パワー型の教習ボス
Phantom Blade Zero 公式スクリーンショット(プレスキット)
デモ序盤に登場する万鈞は、巨大な槌を武器とするパワー型のボスです。体格に反して移動速度は速く、突進攻撃や地面を引きずるような重撃をくり出してきます。海外メディアのプレビューでは「ダークソウルのスモウを彷彿とさせる地面引きずり攻撃と、視野を塞ぐ土煙攻撃の組み合わせ」と描写されています。
赤く光る「キラームーブ」は掴み技で、被弾すると大ダメージ。本作の防御システム——青い攻撃はパリィ、赤い攻撃はゴーストステップ(回避)で対処——を実践で覚えさせるための設計になっており、「チュートリアル的な役割を果たすボス」という見方ができます。
SEKIROで言えば序盤の赤鬼に近い立ち位置です。パターンが読みやすく、本作の防御選択肢を体に馴染ませるための登竜門と捉えると分かりやすいでしょう。
紅の女剣士「紅幽霊」— スピード型・連戦トリガー
もう一方のボスは機動力特化のスピード型です。剣と足技を駆使した中国拳法スタイルの素早い連撃でプレイヤーを追い詰めます。複数のプレビューによると、空中への跳躍を多用しながら攻撃し、ゴーストステップの精度を要求する設計です。
注目すべきはスキップ可能なオプションボスとして設計されている点です。プレビュー報道によれば、プレイヤーはこのボスを倒さずにステージを進めることができます。ただし倒さずに進んだ場合、後の「絶望の剣意・大師兄」戦の第2形態で再び出現し、実質的に後半の難易度を引き上げる構造になっています。倒すか温存するかという選択が後の戦闘展開に直結するというのは、単純な強さ確認以上の設計意図を感じさせます。
七星剣陣・大師兄 — 2形態ボスの核心
デモのクライマックスを飾るのが、七星剣陣の大師兄です。このボスは2段階形態で構成されており、Gamescom 2025デモや複数のメディアプレビューで「これまで見た中で最も印象的なボス戦のひとつ」と評価されています。
第1形態:7人同時戦
大師兄本人と6体の弟子が1つの「集団ボス」として機能します。弟子たちは個別の戦闘AIを持ちながら、集団として協調攻撃も仕掛けてきます。一例として「7体全員が跳躍してポジショニングし、一斉に突きを放つ」という連携攻撃が確認されています。
この形態で重要なのはHP連動メカニクスです。弟子を倒さずに大師兄へダメージを与えても、弟子たちが大師兄のHPを回復させてしまいます。先に弟子を処理してから大師兄を狙う、あるいは優先順位を計算しながら戦う必要があります。黒神話:悟空の一部のボス戦で見られた「取り巻きを処理してから本体へ」という設計に近いですが、本作では取り巻きが能動的に本体を回復するため、無視するコストがより高くなっています。
第2形態:傀儡に成り果てた大師兄
第1形態を突破すると「絶望の剣意・大師兄」(Chief Disciple's Fallen Hope)へ変化します。生き残った弟子2体が大師兄を赤い糸で操り、宙吊りにして戦わせるという、コンセプトレベルから逆転した構成です。
この形態では大師兄は空中に浮かんだ状態で攻撃を仕掛けてきます。プレイヤーに十分なダメージを与えると一時的に地面に降りてくる仕組みで、その瞬間が強攻撃のチャンスです。海外メディアのプレビュアーは最高難易度でこの形態に40分以上挑み、HP50%を削れなかったと報告しており、高難度では別次元の緊張感になることが示されています。
紅の女剣士を倒し損ねていた場合、この第2形態に彼女が乱入してきます。これが前述の「スキップ可能なボスを温存した場合のペナルティ」です。
通常敵の設計
Phantom Blade Zero 公式スクリーンショット(プレスキット)
ボスだけでなく、道中の通常敵にも設計上の工夫が見られます。デモで確認されているのは近接剣士、槍使い、遠距離の弓兵・銃兵など複数の系統です。
複数メディアのプレビューでは、遠距離敵が継続的に飛び道具を投げ続ける点を「単調で煩わしい」と指摘する声もありました。ただしこれはデモ版の話であり、製品版での調整状況は現時点では未公開です。
難易度設計:「理不尽にしない」という公約
S-GAMEのディレクターは複数回にわたり、「我々にはFromSoftwareのようにプレイヤーをフラストレートさせる"特権"がない」と明言しています。これはマーケティング上の言葉にとどまらず、ゲームシステムに反映されています。
本作には以下の難易度オプションが用意されています(公式発表ベース)。
| 難易度名 | 対象 | 特記事項 |
|---|---|---|
| 入門者(Wayfarer) | 物語重視・アクション不慣れ | 最も簡易 |
| 開通者(Gamechanger) | 推奨デフォルト | 標準体験 |
| 逆天者(Hellwalker) | 上級者向け | 敵AIが学習・技が増加 |
さらにボスフェーズチェックポイントが実装されており、第2形態で死亡した場合は第1形態からではなく第2形態の冒頭から再開できます。仁王2が採用したような「死に戻りコスト軽減」とは異なるアプローチですが、繰り返し挑戦のストレスを減らす設計として一貫した方向性です。
最高難易度では「敵AIがプレイヤーのパターンを学習し、技のレパートリーが増加、フェイント攻撃まで行う」と説明されており、カジュアル層から上級者まで幅広い難易度幅が設けられています。
総評:演出と読み合いの両立
公開されたボス設計から見えるのは、「1対1の純粋な読み合い」と「群戦・連戦の流れ」を意識的に組み合わせた構造です。万鈞でパリィ判断を覚え、紅の女剣士でスピード対応を学び、大師兄の集団戦で総合力を試される——デモの3ボスがそれぞれ異なる技術を問う設計になっています。
第2形態の演出(傀儡化した元・支配者)はベヨネッタのクライマックス演出に近い「戦闘中に起こる物語的逆転」として機能しており、純粋な難易度エスカレーション以上の体験を作ろうとしていることが読み取れます。
製品版でどれだけのボスバリエーションがあるか、最高難易度がどこまでの挑戦を求めるかは現時点では未公開です。2026年夏に予定されているPBZ単独State of Playで追加情報が公開される見込みです。
情報ソース
- https://www.gematsu.com/2025/07/phantom-blade-zero-22-minutes-of-s-party-2025-gameplay(media) — 2026.06.17 取得
- https://www.pcgamesn.com/phantom-blade-zero/gameplay-preview-summer-game-fest(media) — 2026.06.17 取得
- https://www.rpgsite.net/preview/18633-now-that-ive-seen-phantom-blade-zeros-structure-s-game-making-something-special(media) — 2026.06.17 取得
- https://www.famitsu.com/article/202509/53923(media) — 2026.06.17 取得
