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ドニー・イェンがPhantom Blade Zeroにもたらしたもの — 関与の範囲とカンフー映画の殺陣を読み解く

攻略Tips コミュニティ確認済

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注意: この記事は公式発表(PlayStation Blog・S-GAME)およびメディアの取材内容をベースにしています。Phantom Blade Zero は2026年10月29日発売予定(未発売)のため、実際の戦闘の手触りは発売後の検証が必要です。

結論: 確定しているのは「創造顧問」と「モー・ユアン役」の2つ

S-GAME創業者のSoulframe Liangは、PlayStation Blogで公式にドニー・イェンの役割を説明しています。2023年からクリエイティブコンサルタントとして参加し、彼の武術と映画製作の知識を戦闘デザインに反映させていること、そしてソウルの父にあたるキャラクター「モー・ユアン」のフェイシャル&モーションキャプチャーアクターを務めていることの2点です。この2点は公式発表で名言されている確定事項ですが、それ以上の役割——たとえば主人公ソウルの動作そのものを担っているかどうか——は公式発表では明言されていません。

関与の範囲を切り分ける

役割内容出典
クリエイティブコンサルタント武術・アクション映画製作の知識を戦闘デザインに提供(2023年〜)PlayStation Blog
モー・ユアン役フェイシャル&モーションキャプチャーアクター(ソウルの父)PlayStation Blog
共同プロデューサーアクションRPGの共同プロデューサーとして参加IGN

一方、「カンフーパンク」を生んだ会社で触れた通り、実写映画「るろうに剣心」等でイェンのスタント監督を務めた谷垣健治は、本作の「アクションディレクター」として別に名前が挙がっています。2023年のPlayStation Blogの投稿によれば、谷垣が各アクションの動きを実演し、それをカメラマトリックスで撮影してアニメーターの参考資料にする——モーションキャプチャーではなく手付けアニメーションで仕上げる、という工程が明かされています。つまり「全ての格闘アクションの型を決めているのはイェン本人」という理解は公式発表の範囲を超えています。イェンの関与は自身が演じるモー・ユアンというキャラクターと、コンサルタントとしての大局的な方向づけに限定されている、というのが現時点で言える範囲です。

香港アクション映画から持ち込まれた身体言語

イェンのキャリアを見ると、この起用が単なる知名度目当てではないことが分かります。彼は香港の映画産業について「アクション振付師が現場で監督の役割を担い、カメラの配置やアングル、ドラマと格闘の関係性まで全て決める」という独自の作り方を公言しており、これはハリウッド式の「振付師は動きだけを決め、カメラや画面設計は監督が握る」体制とは対照的です(Wikipedia)。

もう一つの特徴が、伝統武術とMMAの融合です。イェンは渡米時代に学んだ現代格闘技を持ち帰り、「SPL/狼よ静かに死ね」「フラッシュポイント」といった作品でMMA要素を取り入れた振り付けを実践してきました。一方で「イップ・マン」シリーズでは詠春拳の技術そのものにこだわり、イップ・マンの息子イップ・チュンに9カ月師事し、役作りのために体重を14キロ以上落として痩身の技巧派を体現しています。荒々しい実戦格闘と、間合いを詰めた詠春拳的な緻密さ——この両極を行き来してきたのがイェンの殺陣の特徴です。

ドニー・イェンがPhantom Blade Zeroにもたらしたもの|Phantom Blade Zeroの公式スクリーンショット Phantom Blade Zero 公式スクリーンショット(プレスキット)

PBZの戦闘デザインに見える対応関係(考察)

ここからは公式発表そのものではなく、上記の経歴を踏まえた考察です。PlayStation Blogが予約トレーラーの見せ場として説明した「高速で走る馬車の上でソウルが元仲間ザ・ハントと剣を交わす」シーンは、密着した空間で武器を交える構図であり、武器・戦闘スタイル解説で扱った主武器30種以上・サブ武器25種という組み合わせの多さは、イェンが自身の映画で見せてきた「一つの型に固定しない実戦的な組み手」の発想と近い方向を向いています。

また、谷垣健治が担う「動きを実演してカメラマトリックスで捉え、手付けアニメーションに落とし込む」という工程は、イェンが語った「振付師が画面全体を設計する」という香港式の作り方と地続きにあると見ることができます。俳優が現場で動きの正解を作り、それを撮影して後工程に渡す構造そのものが、イェンのキャリアを支えてきた方法論だからです。ただし、これはあくまで方法論の類似性から導いた解釈であり、開発チームがイェンの香港式演出論を直接の設計原則として採用したと公式に述べたわけではありません。

Phantom Blade Zero: How Donnie Yen is Pushing Action Games to New Heights(IGN)

現時点で分かっていないこと

以下は2026年8月18日時点で公式には確認できていません。

  • イェンのコンサルタントとしての助言が、モー・ユアン以外の敵キャラクターやボス戦の設計にどこまで及んでいるか
  • イェンと谷垣健治の作業分担の詳細(両者の役割が重なる部分があるのか、完全に独立しているのか)
  • 実際にプレイした際の間合いやテンポが、映像で見える印象とどこまで一致するか

まとめ

公式発表を素直に読む限り、ドニー・イェンの確定した役割は「クリエイティブコンサルタント」と「モー・ユアン役のフェイシャル&モーションキャプチャー」の2つです。それ以上の「格闘設計そのものを主導している」という印象は、彼のキャリアが持つ説得力から生まれる期待であって、公式発表が保証する事実ではありません。両者を分けて理解しておくと、発売後に実機で検証すべき点も見えやすくなります。

情報ソース

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